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腰痛(Back Pain)について

腰痛は、よくある健康問題のひとつです。仕事や勉強、家事、育児など、日常生活のあらゆる場面で「腰を使う」機会があるため、誰にでも起こり得ます。オーストラリアでも日本でも、一生のうちに約8割の人が腰痛を経験するといわれています。

特にオーストラリアにワーキングホリデーで滞在し、農場(Farm)での仕事に従事する日本人の方々にとって腰痛は非常に一般的な症状です。長時間の中腰姿勢や前かがみでの収穫作業、重い荷物の持ち運び、慣れない環境での肉体労働が続くことで、若い方でも腰に負担がかかりやすくなります。

腰痛の多くは数日から数週間で自然に改善しますが、なかには長引くものや注意すべき病気が隠れていることもあります。

主な原因

  • 筋肉・靭帯の負担:重い荷物、不自然な姿勢、運動不足
  • 椎間板の問題:椎間板ヘルニア、加齢による変性
  • 関節の変化:脊椎関節の変形や関節炎
  • その他:感染、腫瘍、内臓疾患による関連痛

セルフケアのポイント

  • 強い痛みが落ち着いたら、無理のない範囲で活動を継続
  • 急性期は冷やす/その後は温める
  • 正しい姿勢を意識する
  • 軽い運動やストレッチで体幹を鍛える
  • 健康的な体重を維持する

Red Flags

以下の症状がある場合は、注意です:

  • 強い痛みが数日以上続く、または悪化する
  • 足のしびれや筋力低下
  • 尿や便の障害(馬尾症候群の可能性)
  • 発熱を伴う腰痛
  • がんや外傷の既往がある場合の新しい腰痛

X線検査(X-ray)の適応

腰痛は通常X線検査を必要としませんが、以下のような場合は検討されます:

  • 外傷後の腰痛(骨折の可能性)
  • 50歳以上や骨粗鬆症のリスクがある方
  • がんや全身疾患の既往がある場合
  • 発熱や体重減少を伴う腰痛(感染・腫瘍の可能性)
  • 神経症状の悪化(しびれ・筋力低下・排尿障害など)
  • 保存的治療を6週間以上行っても改善しない腰痛

治療

腰痛の治療は、症状の程度や原因により異なりますが、多くの場合は次のような保存的治療(手術を行わない治療)が中心となります。

  • 薬物療法
    • 鎮痛薬(パラセタモール、NSAIDsなど)で痛みを和らげる
    • 筋肉のけいれんが強い場合は筋弛緩薬を用いることもある
  • 物理療法
    • 温熱療法(ホットパックや温泉浴)で血流改善
    • 電気刺激療法や超音波療法による疼痛コントロール
    • 理学療法
  • 運動療法
    • ストレッチや体幹筋の強化運動
    • ウォーキングや水中運動など、腰に負担の少ない有酸素運動

Red Flagsのない腰痛は多くの場合、適切な上記の治療法で改善します。
ただし、Red Flagsがある場合は早めの受診が必要です。腰痛でお悩みの方はスカイアーチメディカルクリニックブリスベンにお気軽にご相談ください。

オーストラリアの日本人医師:長島達郎

参考:

  1. RACGP – Clinical guidelines for low back pain
    https://www.racgp.org.au/clinical-resources/clinical-guidelines/key-racgp-guidelines/view-all-racgp-guidelines/musculoskeletal/low-back-pain
  2. NPS MedicineWise – Imaging for low back pain
    https://www.nps.org.au/professionals/back-pain
  3. Australian Commission on Safety and Quality in Health Care – Low back pain clinical care standard
    https://www.safetyandquality.gov.au/standards/clinical-care-standards/low-back-pain-clinical-care-standard
  4. Better Health Channel – Back pain
    https://www.betterhealth.vic.gov.au/health/conditionsandtreatments/back-pain
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