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オーストラリアにおけるアレルギー検査

アレルギーはオーストラリアで非常に一般的な健康問題であり、子どもから大人まで幅広く影響します。その症状は、くしゃみや皮膚の発疹といった軽度で一時的なものから、アナフィラキシーのような重篤で命に関わるものまでさまざまです。
オーストラリアの環境は、花粉の多い季節、変化に富んだ気候、多様な食生活といった特徴があり、人々は花粉、ダニ、ペットのフケ、カビ、食品、昆虫毒、ラテックスなど幅広いアレルゲンにさらされる可能性があります。

特に、日本からオーストラリアに移住・留学・長期滞在する方の中には、来豪後にアレルギー症状が悪化したり、新たに発症するケースが少なくありません。これは、オーストラリア特有の強い花粉や高いダニ濃度、気候の変化、生活環境の違いなどが影響していると考えられます。

正確な診断は、効果的なアレルギー管理のために有効です。オーストラリアでは、アレルギー検査は総合診療医(General Practitioner: GP)とアレルギー専門医の両方の機関で受けることができます。どちらを選ぶかは、疑われるアレルギーの種類、症状の緊急度、地域の医療資源によって異なります。

GPは、臨床基準を満たせばメディケアでカバーされることの多い、RAST(特異的IgE)検査などの血液検査を手配することができます。より複雑、重症、または原因が不明確な場合は、アレルギー専門医、免疫専門医、皮膚科医、耳鼻咽喉科医への紹介により、プリックテスト、経口食物・薬物負荷試験など、より詳細な検査が可能です。

以下では、GPレベルで可能な検査、専門医が必要な検査、メディケアの払い戻しの仕組み、費用や検査準備などに関して説明します。

2. 総合診療医(General Practitioner: GP)によるアレルギー検査

  • 詳細なアレルギー病歴の聴取(誘因、発症時期、頻度、重症度の確認)
  • 病理検査機関を通じた基本的な検査の手配
    • 特異的IgE血液検査(RAST検査)
      • 花粉、ダニ、ペットのフケ、特定の食品、昆虫毒、ラテックスなど特定アレルゲンに対する抗体を測定
      • 環境性および食物性アレルゲンの両方を検査可能
      • 抗ヒスタミン薬を服用中でも結果に影響なし
    • 総IgE(補助的に用いられるが特異性は低い)

RAST検査に対するメディケアの払い戻し(リベート)

  • 特異的過敏症疾患の評価では、1回の検査依頼につき最大4種類(4ファクター)までメディケアでカバー
  • 5種類以上のアレルゲンを依頼した場合、追加分は払い戻し対象外となり、病理検査機関によって異なる自己負担が発生
  • アレルゲン「ファクター」の例:
    • 環境性:ヒョウヒダニ、ネコのフケ、イヌのフケ、カビ(アルテルナリア)、イネ科花粉(ライムギ、チモシー、カウチグラス)、樹木花粉(シラカバ、オリーブ、プラタナス)
    • 食物性:ピーナッツ、牛乳、卵白、大豆、小麦、魚(サーモン、マグロ)、甲殻類(エビ、カニ)、ゴマ
    • 昆虫毒:ミツバチ、スズメバチ、ジャックジャンパーアリ
    • ラテックス
      ※同じカテゴリーでも1種類ごとに1ファクターとしてカウント(例:ピーナッツ+牛乳=2ファクター)
  • 払い戻し対象となるための条件:
    • 蕁麻疹、鼻炎、喘息、アナフィラキシーなどアレルギーを示唆する症状があること
    • 検査依頼書にGPが臨床的理由を明記すること
  • MBS基準を満たし、かつ4ファクター以内であれば通常は全額メディケアでカバー(バルクビル)

3. 専門医によるアレルギー検査

アレルギー専門医/免疫専門医が行える検査:

  • 皮膚プリックテスト(SPT):15〜20分で結果判定、複数アレルゲン同時検査
  • 皮内反応テスト:薬剤や昆虫毒アレルギーに用いる場合あり
  • 経口食物・薬物負荷試験:病院またはデイクリニックで監督下に実施
  • パッチテスト:遅延型(接触性)皮膚炎の診断

専門医診察にはGP紹介状が必要


アレルギー検査については、スカイアーチ メディカル クリニック ブリスベンにお気軽にご相談ください。

日本人医師:長島達郎

参考:

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