クイーンズランド州では、 髄膜炎菌B型(MenB)ワクチン無料接種プログラムでワクチンの接種が推奨されています。このプログラムは2024年初頭に開始され、クイーンズランド州全体の乳児、子ども、青年を対象に無料でMenBワクチンを提供しています。目的は、重篤な侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)の発症を防ぐことです。
無料接種の対象者
以下の人は無料でMenBワクチン接種が受けられます:
- 生後6週間〜12か月未満の乳児
- 12か月〜2歳未満の子ども(未接種または接種完了していない場合)
- 15〜19歳の青少年(特に高校10年生)
全国予防接種プログラム(NIP)経由で対象となる人:
- アボリジニおよびトレス海峡諸島出身の2歳未満の子ども
- 免疫不全などの特定の医療リスクを持つすべての年齢の人
使用されるワクチン
- Bexsero(ベクセロ)が承認されたMenBワクチンです。
乳幼児向け接種スケジュール(健康な子ども)
生後6週間〜11か月
- 合計3回接種
- 初回および2回目:8週間間隔で実施
- 3回目(ブースター):12か月時点、または2回目から8週間以上経過後
12〜23か月
- 合計2回接種
- 8週間間隔で実施
- 健康な子どもにはブースター接種は不要
副反応と発熱対策
発熱は一般的な副反応です。特に乳児では対策が推奨されます:
- アセトアミノフェン(例:パラセタモール)の服用を推奨
- 接種30分前(または直後)に1回目
- 6時間後に2回目
- 12時間後に3回目
他のワクチンとの同時接種(併用投与)
Bexseroは、他の定期予防接種ワクチン(NIPワクチン)と同時に接種することが可能です。ただし、以下の点に注意が必要です:
- 異なる注射部位に接種する必要があります(例:左右の太ももや上腕など)。
- 同時接種により、発熱などの副反応のリスクがやや高くなる可能性があります。特に生後6か月未満の乳児では注意が必要です。
- 同時接種する場合は、事前にアセトアミノフェン(パラセタモール)の予防投与が強く推奨されます。
髄膜炎菌B型(MenB)ワクチンは当院で受けることができます。お気軽にご連絡ください。
参考資料:
- クイーンズランド保健局 – MenBワクチンプログラム(英語)https://www.health.qld.gov.au/clinical-practice/guidelines-procedures/diseases-infection/immunisation/meningococcal-b
- オーストラリア免疫ハンドブック – 髄膜炎菌感染症(英語)https://immunisationhandbook.health.gov.au/contents/vaccine-preventable-diseases/meningococcal-disease