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ブログ:カンジダ膣炎 (Vulvovaginal Candidiasis: Thrush)

今回は、カンジダ膣炎 (Vulvovagnial Candidiasis: Thrush)について解説します。カンジダ膣炎は、膣のおりもの、もしくは膣の皮膚炎(かゆみ、発疹、びらん、浮腫などの症状)の原因となる頻度の高い疾患です。約75%の女性が、一生のうちに一回はかかる疾患と言われていて、そのうち5%の方が再発を経験すると言われています。膣のおりものの典型的なものは白色のチーズのようなおりものですが、黄色や緑色の場合もあります。
原因はほとんどの場合がCandida Albicansと呼ばれる真菌ですが、10-20%はカンジダの中のAlbicansではなく、Candida GlabrataやCandida Kruseiと呼ばれる真菌です。カンジダ膣炎は、女性ホルモンのエストロジェンの影響の少ない膣の状態には発症がまれで、つまり思春期前や閉経後の女性(エストロジェンを含むホルモン療法をしていない)がかかることはまれな疾患です。逆にいうと、生殖能力のある世代の女性の、つまり20-40代の時期に最も起きやすい疾患です。
カンジダ膣炎はカンジダ真菌の増殖過剰により発症します。性病とは認識されていませんが、性行為が原因となり発症することはあります。男性の性器にもカンジダによる感染が発症することはあり、男性の場合は陰茎に皮膚炎の症状、つまり、かゆみ、発疹、びらん、浮腫などの症状が出ることがあります。
治療はCandida Albicansに効果のある経口抗真菌薬とクリームのどちらかもしくは両方で行います。

Candida GlabrataやCandida Kruseiが原因の場合は異なった治療法が必要になることがあります。膣の細菌/真菌培養検査で原因を特定できることがありますので、この検査が薦められます。

カンジダ膣炎に悩んでいる方は、当院にお気軽にご相談ください。

医師:長島達郎

参照:

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https://www.mshc.org.au/health-professionals/treatment-guidelines/candidiasis-vulvovaginal-treatment-guidelines
https://www.healthywa.wa.gov.au/Articles/S_T/Thrush-genital
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