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日本における子宮頸がん検診 ― HPV PCR検査導入の先進的な取り組み、横浜市の例

日本の子宮頸がん検診は、長年にわたり細胞診(Pap smear)中心で運用されてきましたが、近年、科学的エビデンスに基づきHPV PCR検査(HPV DNA検査)を一次検診として活用する方向へと、国全体が大きく舵を切り始めています。
その流れの中で、横浜市は、全国の自治体の中でも特に先進的かつ実践的にこの変革を進めている自治体として高く評価されます。

国の検討を踏まえた、自治体レベルでの迅速な実装

厚生労働省の
「第44回 がん検診のあり方に関する検討会」では、
HPV PCR検査は細胞診よりも感度が高く、検診間隔を安全に延長できる検査法として整理され、
自治体が条件を満たせばHPV検査単独法を導入できる方向性が明確に示されました。

横浜市は、こうした国の検討内容・資料を正確に理解したうえで、
単なる「方針待ち」に留まることなく、実際の市民検診として制度化・運用へと落とし込んだ点が特筆されます。

市民目線を重視した制度設計と丁寧な広報

HPV PCR検査を導入すると、

  • 年齢
  • 検査結果(HPV陰性/陽性)
  • フォローアップ方法
  • 次回受診までの間隔

などが従来よりも個別化され、
市民にとっては「少し複雑に感じられる」側面が生じます。

この点について、横浜市では、

  • 制度の背景
  • HPV検査の意義
  • 結果ごとの次回受診時期
  • 不安や誤解が生じやすいポイント

を市民向けに分かりやすく整理した公式広報ページを作成し、
受診勧奨と啓発に力を入れています。

子宮頸がん検診 HPV検査(横浜市公式)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kenshin-kensa/hpv.html

これは「検査を導入しただけ」で終わらず、
市民が正しく理解し、安心して受診できる環境づくりまで含めた行政の責任を、真正面から果たしている姿勢といえます。

横浜市の取り組みが持つ意義

横浜市のHPV PCR検査導入は、

  • 科学的エビデンス
  • 国の検討会の方向性
  • 自治体としての実行力
  • 市民への丁寧な説明責任

これらが高い次元で統合された好例です。

単に「先進的」というだけでなく、
今後、日本各地の自治体が追随する際の“実務モデル”としても、非常に価値の高い取り組みといえるでしょう。

まとめ(評価)

横浜市は、

  • HPV PCR検査時代の子宮頸がん検診を
  • 市民目線で、現実的かつ誠実に実装した
  • 日本を代表する先進自治体

です。
この取り組みは、日本の子宮頸がん予防の質を一段引き上げる重要な一歩であり、称賛されるべきものです。

今後の日本における次のステップとしては、
現在まだ限定的に導入されている HPV PCR 検査(HPV DNA 検査)を実施する自治体の数を増やすこと、
そして HPV PCR 検査における自己採取(self-collection)の正式導入を検討・実装していくこと が重要な課題と考えられます。
これにより、受診率の向上、受診時の心理的・身体的ハードルの低下、ならびに将来的な子宮頸がん予防のさらなる強化が期待されます。

補足:自己採取(self-collection)について)

現在の日本では、ガイドラインとして「自己採取によるHPV検査」は一般的には推奨されていませんが、研究レベルで 自己採取の精度や受容性 を評価する報告があります。

オーストラリアで働く日本人医師 : 長島達郎

参考:

■第44回 がん検診のあり方に関する検討会(厚生労働省HP)
資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59042.html


■子宮頸がん検診 HPV検査(横浜市HP)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kenshin-kensa/hpv.html

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