肘内障について解説します。5歳未満の幼児の手が引っ張られた後に、その子がその手を動かさなくなったら、肘内障になってしまったことが疑われます。肘内障は、主に5歳未満の幼児に見られる一般的な怪我で、前腕の骨(橈骨頭)が肘関節から部分的にずれる(亜脱臼する)ことによって起こります。
原因:
子どもの腕を突然引っ張ったり、手首を持って持ち上げたりする動作が原因で発生します。具体的には:
- 腕を持って子どもを持ち上げたとき
- 手を持ってぶら下がったり遊んだとき
- 転倒時に腕を引っ張って支えたとき
症状:
- 急に腕を使わなくなる(使いたがらない)
- 肘を軽く曲げて体のそばに腕を保つ
- 怪我の直後に泣くことがあるが、痛みはすぐにおさまることもある
- 通常、腫れやあざは見られない
診断:
- 問診と身体診察に基づいて行われます
- 骨折の疑いがある場合を除き、X線検査は通常不要です
治療:
- 医療従事者が優しく関節を整復(リダクション)することで、骨を正しい位置に戻します
- 多くの場合、数分以内に腕の使用が回復します
回復見込み:
- 非常に良好で、早期に回復します
- 特に5歳未満では再発する可能性があります
予防方法:
- 子どもの手や手首を引っ張らないよう注意しましょう
- 抱き上げるときは、脇の下に手を入れて持ち上げるようにしてください
長年、小児専門医として日本で勤務していたので、多くの肘内障の症例に対応してきた多くの経験を持っています。肘内障が疑われた場合は、Skayarch Medical Clinic Brisbneにお気軽にご相談ください。
日本人医師:長島達郎
参考情報:
- The Royal Children’s Hospital Melbourne – Elbow injuries
https://www.rch.org.au/kidsinfo/fact_sheets/Elbow_injuries/




